日本雑草学会の目的
雑草は,農耕地,芝生地,生活環境など,あらゆる場所に発生し,その制御がしばしば問題となります。他方,雑草は,劣悪環境の修復など,環境保全にも役立ちうる可能性を持っています。本学会では雑草研究の基礎から応用面で活躍している人々がメンバーとなり,研究発表や情報交換を通して会員相互の向上・発展と農業生産や環境保全へ寄与することを目的としています。
日本雑草学会の歩み
作物生産の場面では,病害,虫害,雑草害など様々な減収要因があります。古来,そのような減収要因を取り除くため多くの創意工夫がなされてきましたが,中でも雑草の制御は,人力によって取り除く以外すべが無く,極めて過酷な労働を農業従事者に科してきました。さらに,昭和30年代以降の工業の振興により,農村労働力の著しい流出・減少が起こったため,雑草制御の軽労化,省力化が強く要望されていました。
こうした背景から,合理的な雑草制御技術の確立のため,様々な専門分野の研究者が集まり昭和37年1月16日に『日本雑草防除研究会』が設立され,昭和50年4月23日に『日本雑草学会』に組織変更,同時に日本農学会の加入学会となり,また昭和52年には国際雑草学会にも加盟しました。その後,学術団体の法人認定が進む状況の中で,これまでの任意団体から平成31年3月に『一般社団法人日本雑草学会』へと法人登記され,現在に至っています。
日本雑草学会は,農学の専門分野として『雑草学』を確立するとともに,総合的雑草研究の発表・交流・討議の場として,その役割を果たしてきました。
日本雑草学会の主な活動
- 大会、シンポジウムの開催
- 和文誌「雑草研究」、英文誌「WBM」の発行
- 国際会議出席補助
- 学会賞の授与
- 各種委員会活動