東北雑草研究会設立の経緯

 日本雑草学会では,従前より地域研究会活動の強化や支部会設立の重要性が議論されてきたが,1996〜7年度の日本雑草学会評議員会において,地域研究会が未組織であった東北地域でも新たな地域研究会設立について地域選出評議員を中心に検討することとなった。雑草制御関係研究会としては,1995年から1998年にかけて東北農業試験研究推進会議主催による雑草制御研究会が秋田県大曲市において開催されていた。しかし,この研究会は専門分野や所属を越えたオープンな地域研究会への発展には至らなかった。そこで,1999年に東北地域選出評議員,東北地域内の大学,国公立農業試験研究機関,日本植物調節剤研究協会,農薬工業会,民間の雑草研究者・担当者の有志で構成される運営委員会が母体となって,同年8月に宮城県仙台市で「東北雑草研究会99」,翌2000年8月には岩手県盛岡市で「東北雑草研究会2000」が開催された。両年ともに100名前後の参加者を得て活発な情報交換がなされた。上記研究会で今後の研究会のあり方に関する研究会参加者アンケートを集約した結果,研究会の継続・毎年開催や日本雑草学会との連携強化を求める意見が多く出された。以上の経過を踏まえて,上記運営委員会を中心に2000年12月に日本雑草学会東北支部会としての規約案が整えられ,2001年夏に開催される研究会より東北支部会として位置づけられることが,大阪府立大学で開催された日本雑草学会評議員会及び総会において承認された。
日本雑草学会評議員の選出基盤を共有する北陸地域については,地理的に離れていることもあり,当面は「東北雑草研究会」として運営し,さらに役員会で検討することとなった。公立試験研究機関からは,雑草制御関係の主たる研究成果発表の場である日本作物学会東北支部会と連携すべきであるとの要望が強いことから,作物学会東北支部会との共同開催等の連携のあり方について,さらに役員会で検討することとなった。なお,日本雑草学会東北支部会として位置づけられた後も,これまで使用してきた「東北雑草研究会」をこの地域研究会の名称として使用することが認められている。(2001年7月)


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