2009年11月6日 |
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畑作雑草研究会(日本雑草学会学術研究部会) |
第11回畑作雑草研究会を「外来雑草の分布・防除情報の整備について」を主題として下記の要領で開催いたします。 本研究会に参加ご希望の方は,12月1日までに下記の参加申し込みフォームよりお申し込みください。今回は外来雑草研究会(日本雑草学会学術研究部会)との共同開催となります。多数の皆様のご参加をお待ちしております。 |
記 |
1.日時:平成21年12月4日(金) 14:00〜16:00 |
2.場所:浅草ビューホテル(〒111-8765東京都台東区西浅草3-17-1)
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3.内容 |
1)耕地の外来雑草の情報をどう収集,共有するか:これまでの国研の取り組み |
黒川俊二(中央農業総合研究センター) |
1990年代初頭に飼料畑を中心とした外来雑草の蔓延が顕在化した。実態把握とその対策技術の開発を行うため、特別研究「強害雑草」(1993-1996)が実施され、その構造的問題が明らかとなった。しかし、現在も問題が継続しているにも関わらず、全国的な実態把握はその後全く行われていない。ここでは、外来雑草対策における情報収集・共有化の重要性とプロジェクト研究での対応の限界について話題提供する。 |
2)帰化アサガオはどこまで拡がっているか? −平成20年の調査から− |
渡邊ェ明(中央農業総合研究センター) |
九州を除く全域の農業関係普及指導機関の協力により、温暖地以西で問題になっているアサガオ類の大豆畑での発生の有無を調査した。その結果、マルバルコウは福島県まで、アメリカアサガオは宮城県まで、ホシアサガオは主に太平洋側に分布し岩手県まで確認された。アサガオ類の推定発生面積は1,613haとなり大豆面積の3.3%に相当した。大豆畑周辺ではさらに広範に分布していることから、今後は全域で大豆畑への侵入に注意しながら対策を講じる必要がある。 |
3)畑作除草剤の草種別効果情報の蓄積・公開に向けて:植調協会のデータの活用 |
村岡哲郎(日本植物調節剤研究協会) |
除草剤の利用は問題雑草を防除するための重要な選択肢の一つであるが、製品のラベルに表記されている情報からは、個々の草種にどの程度の効果が期待できるのかを推し量ることが難しいのが現状である。一方、植調協会内には、農薬登録のための効果試験のデータが長年にわたって蓄積されてきており、これらの貴重なデータを整理・公開すれば、問題雑草の防除に大きく貢献できる可能性がある。今回は、その蓄積データの一端を紹介するとともに、今後の活用方法について議論したい。 |
4)害虫防除におけるWeb情報共有システム:天敵Wikiの構築と今後の展開 |
木浦卓治(中央農業総合研究センター) |
天敵Wiki(http://wiki.tenteki.org/)では、コンテンツやサイト運営などは利用者コミュニティが自己組織的に行っており、農業情報関係の研究者がシステムの運営をサポートしている。検索サイトで「天敵」という語を検索すると比較的上位に掲載されている。天敵Wikiのこれまでと今後の計画について紹介するとともに、雑草関連の研究者と農場情報研究者との協力関係の構築について提案する。 |
5)侵入植物対策の制度とその実際: 先進国ニュージーランドの事例 |
小沼明弘(農業環境技術研究所) |
ニュージーランドは外来生物規制に関して世界で最も進んだ制度が整備さ�黷トいる国と言える。それは、外来生物の被害から農業生産と観光資源である固有の自然を保護することが経済的に重要な意味を持っていることと同時に、深刻な外来生物の被害が発生していることの裏返しでもある。本講演では、ニュージーランドで採用されている外来植物規制に関する制度および運用に関してご報告したい。 |
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総合討論等
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4.参加費(予定) |
雑草学会個人会員:¥1,000 雑草学会個人会員以外:¥2,000 |
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5.参加申し込み |
参加申し込みは、日本雑草学会のホームページ内にある参加申し込みフォームにてお申し込みください。 |
お問い合わせ |
本研究会に関するお問い合わせは、Emailにて以下までお願いします。 |
畑作雑草研究会は畑作における雑草管理技術に対する基礎研究から現地情報まで知見を共有・検討する場として,日本雑草学会学術研究部会の一つとして平成 15年に設立しました。
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