日本雑草学会
雑草分布状況全国調査(第3回)

ミズアオイ



〈ご協力のお願い〉
 日本雑草学会では,和文誌『雑草研究』の総説シリーズ「雑草モノグラフ」のための資料として,モノグラフ掲載種の分布情報をあつめています。2003年には帰化雑草ショクヨウガヤツリ,2004年にはチガヤを対象に調査をおこない,多くの皆様からご協力をいただきました。


 今回はミズアオイMonochoria korsakowiiをとりあげます。雑草学会会員の皆様はもちろん,植物や農業に関心をお持ちの会員外の皆様からの情報提供もお待ちしております。
 調査結果は上記総説およびこのウェブサイトで紹介されます。同時に,情報をご提供いただいた皆様のお名前(もしくは機関名)を一覧として掲載し,お礼にかえさせていただきます。




ハス田に咲くミズアオイ(写真:栗山由佳子)
〈ミズアオイについて〉
 ミズアオイは水田,水路,池沼などに生える一年草です。日本ではかつて北海道から九州まで普通に分布していましたが,戦後は非常に減少し,絶滅危惧種として扱われるに至りました。ところが近年,除草剤使用の中止や除草剤抵抗性バイオタイプの出現により,ミズアオイが再び姿を現した地域があり,とくに北海道の大規模水田では雑草として問題化しています。また,いわゆるビオトープの材料として植えられているケースもあるようです。
 今回の調査では,分布だけでなく,個体群の由来や生育状況についてもできるだけ多くの情報をあつめたいと思います。
回答受付期限は2004年11月30日です。

和文誌編集委員会・雑草モノグラフ企画チーム

  本調査に関する問い合わせ先  
   〒606-8502
   京都市左京区北白川追分町
   京都大学農学部雑草学研究室
   三浦 励一(和文誌編集委員)
   FAX: 075-753-6062
   E-mail: miurar@kais.kyoto-u.ac.jp
〈類似種との区別点〉
 ミズアオイは同属のコナギと混同されることがあります。ミズアオイは全体にコナギより大きく,花序が最上位の葉より高くつき出ます。コナギの花序は小さく,葉より高くつき出ることはありません。帰化植物のアメリカコナギもミズアオイにやや似ていますが,はるかに小さく,また葉身の基部が心形にならないので区別できます。

ミズアオイM. korsakowii コナギ M. vaginalis(写真:汪 光煕)